top of page

感謝と覚悟 ─ 僕がシャッターを切る前に考えていること

更新日:4月30日

結婚写真って、一生残るもの。

だからこそ「誰に頼むか」って、すごく大事なことだと思います。


でも正直、カメラマンが何を考えて、どんな気持ちでシャッターを切っているかって…あまり知られていないかもしれません。


僕は、ただ「きれいに写す」ためだけに撮っているわけじゃありません。

写真って、誰が撮ってもある程度きれいに見える時代ですよね。スマホのカメラも進化して、フィルターも豊富。

でも、その一枚を“特別”にするのは、実は写っていない部分なんです。

そして僕は、シャッターを切る前に、いつも必ず持ち続けたい思想というか、信念みたいなものがあるんです。


今回はその話を、少しだけさせてください。



僕がシャッターを切る前に考えていること その1 「ゼロから創っているわけではない」という真実


結論

僕たちフォトグラファーは、ゼロから何かを創っているわけではない。


「写真ってクリエイティブな行為じゃないの?」と思うかもしれません。もちろん、表現という意味ではそうです。

でもその表現は、既に与えられたものの上に成り立っている。それを忘れてしまうと、写真は独りよがりになります。


考えてみてください。

  • 機材がなければ、何も写せない。

    たとえスマホでもいい。何かしらの「道具」がなければ、光景は像にならない。

  • 光がなければ、写真は存在しない。

    僕たちは光を読む。光を待つ。時には作る。でも、その光自体は、誰かが与えてくれたものだったり、太陽の恵みです。

  • 被写体がいなければ、撮影は始まらない。

    風景、人、モノ。そこに「写すべきもの」があるからこそ、写真は写真になる。


つまり僕たちは、「創造する者」であると同時に、「受け取る者」でもあるのです。


ウェディングフォトで、それを痛感する


僕が主に手がけているウェディング撮影の現場は、まさにその最たる例です。


  • 主役となる新郎新婦

  • 衣装、ヘアメイク、ロケーション

  • 撮影を許可してくれる会場や関係者

  • 進行をサポートしてくれるプランナーやスタッフ

  • そして、その日の空気、光、天気


これらすべてが奇跡的に揃って、ようやく「撮れる状態」になる。

こんな奇跡、別の日に再現はできない。

そこに、僕が「乗る」。

決して、僕が「一から創っている」わけじゃない。

この事実に向き合うと、自然と湧いてくるのは、感謝と謙虚さです。



ree


僕がシャッターを切る前に考えていること その2

感謝だけで終わらせない「プロの覚悟」


ただし、感謝だけで満足していてはプロとは言えません。

僕らは「対価をいただいて撮る」立場。つまり、責任を背負う立場です。


  • 絶対にいい写真を撮る

  • 期待を超える

  • 想いを汲み、形にする


謙虚であり、同時に誇りを持つ。

頼られた以上は、絶対に結果を出す。その覚悟は、持ち続けなければいけない。


僕が目指しているのは、謙虚さとプロの覚悟が同居する写真家であることです。



最後に

僕たちが撮る写真は、奇跡的な「与えられたものたち」の上に成り立っています。

だからこそ、その一枚一枚に向き合うときは、感謝と覚悟の両方が必要になる。


誰かの大切な瞬間を託されるということ。

それは、ただ撮ることとは違う。

その想いを、ちゃんと写し取れるように。

これからも、僕はそんな気持ちでシャッターを切り続けたいと思います。 僕がシャッターを切る前に考えていることでした。

コメント


©2025 Sam Momota by Momography

このWebサイトはMomography(モモグラフィー)の公式ページです。

bottom of page