感謝と覚悟 ─ 僕がシャッターを切る前に考えていること
- Sam Momota
- 4月24日
- 読了時間: 3分
更新日:4月30日
結婚写真って、一生残るもの。
だからこそ「誰に頼むか」って、すごく大事なことだと思います。
でも正直、カメラマンが何を考えて、どんな気持ちでシャッターを切っているかって…あまり知られていないかもしれません。
僕は、ただ「きれいに写す」ためだけに撮っているわけじゃありません。
写真って、誰が撮ってもある程度きれいに見える時代ですよね。スマホのカメラも進化して、フィルターも豊富。
でも、その一枚を“特別”にするのは、実は写っていない部分なんです。
そして僕は、シャッターを切る前に、いつも必ず持ち続けたい思想というか、信念みたいなものがあるんです。
今回はその話を、少しだけさせてください。
僕がシャッターを切る前に考えていること その1 「ゼロから創っているわけではない」という真実
結論
僕たちフォトグラファーは、ゼロから何かを創っているわけではない。
「写真ってクリエイティブな行為じゃないの?」と思うかもしれません。もちろん、表現という意味ではそうです。
でもその表現は、既に与えられたものの上に成り立っている。それを忘れてしまうと、写真は独りよがりになります。
考えてみてください。
機材がなければ、何も写せない。
たとえスマホでもいい。何かしらの「道具」がなければ、光景は像にならない。
光がなければ、写真は存在しない。
僕たちは光を読む。光を待つ。時には作る。でも、その光自体は、誰かが与えてくれたものだったり、太陽の恵みです。
被写体がいなければ、撮影は始まらない。
風景、人、モノ。そこに「写すべきもの」があるからこそ、写真は写真になる。
つまり僕たちは、「創造する者」であると同時に、「受け取る者」でもあるのです。
ウェディングフォトで、それを痛感する
僕が主に手がけているウェディング撮影の現場は、まさにその最たる例です。
主役となる新郎新婦
衣装、ヘアメイク、ロケーション
撮影を許可してくれる会場や関係者
進行をサポートしてくれるプランナーやスタッフ
そして、その日の空気、光、天気
これらすべてが奇跡的に揃って、ようやく「撮れる状態」になる。
こんな奇跡、別の日に再現はできない。
そこに、僕が「乗る」。
決して、僕が「一から創っている」わけじゃない。
この事実に向き合うと、自然と湧いてくるのは、感謝と謙虚さです。

僕がシャッターを切る前に考えていること その2
感謝だけで終わらせない「プロの覚悟」
ただし、感謝だけで満足していてはプロとは言えません。
僕らは「対価をいただいて撮る」立場。つまり、責任を背負う立場です。
絶対にいい写真を撮る
期待を超える
想いを汲み、形にする
謙虚であり、同時に誇りを持つ。
頼られた以上は、絶対に結果を出す。その覚悟は、持ち続けなければいけない。
僕が目指しているのは、謙虚さとプロの覚悟が同居する写真家であることです。
最後に
僕たちが撮る写真は、奇跡的な「与えられたものたち」の上に成り立っています。
だからこそ、その一枚一枚に向き合うときは、感謝と覚悟の両方が必要になる。
誰かの大切な瞬間を託されるということ。
それは、ただ撮ることとは違う。
その想いを、ちゃんと写し取れるように。
これからも、僕はそんな気持ちでシャッターを切り続けたいと思います。 僕がシャッターを切る前に考えていることでした。

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